Sの法則-平凡姫と俺様SP-




台風のようにまくし立てると、メグは「行きましょう」と言って龍世君の腕に自らの腕を絡めて引っ張った。

(おや、今日は大胆だこと)



「にしても、呼んでおいてなんなんだ・・・」



一人取り残されたあたしは、釈然としないまま呟いた。

すると、隣に立つ沙紀がクスクスと笑う。



「沙紀?」

「わかりませんか?鈴様?」

「・・・何が?」



あたしの問いかけに、沙紀は「宇佐美様のことですよ」なんて言うから、さらに「だから何が?」と急かした。



「あれは、宇佐美様なりの謝罪とお礼でございます」

「謝罪?お礼?」

「おそらく、先日のダンスパーティーのことでございましょう。

宇佐美様を助けたお礼、そして怪我をさせてしまった謝罪ではないでしょうか」



沙紀の言葉に「お詫び」と言っていたメグの表情を思い出した。

なるほど、一理あるかもしれない。



「・・・素直じゃないなぁ」

「鈴様よりは素直ですよ」



相変わらず口の悪い沙紀を一発殴って、あたしも正面玄関の中に足を踏み出したのだった。