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「おー!」
龍世君にエスコートしてもらって正面玄関前のレッドカーペットに降り立つ。
目の前には宮殿としか言いようのないような大きな建物。(噴水もある!)
思わず感嘆の息を漏らすと、龍世君はクスクスと笑った。
「鈴ちゃん、今日のドレスも似合ってるね」
「わーい、ありがと!」
「華やかな可愛いドレスもぴったりだけど、今日は一段と大人っぽいよ」
「えへへ、照れるな」
今日用意されたドレスは、この間着たシンデレラのようにふんわり広がるドレスではなくて、どちらかというとタイトなストンとしたデザイン。
ワンピースに近いかと思いきや、前は短いけど後ろは長い裾で、細かいプリーツが入ってる。
代わりに胸元には(貧乳を隠すかのような)何段ものレースとパールの装飾。
色は紺だから、アクセサリーがすごい映えて綺麗だ。
サイドアップされた髪の毛が首元でくすぐったいけど、仕上がりはなかなか満足。
「黙っていたら、本当に深窓の令嬢に見えなくもないですよね」
と完成したあたしを見て言った沙紀の言葉は、言い返せないほど当たっている。
だって、あたしだってそう思うんだから。

