「宇佐美様に呼ばれるとは、鈴様の親交も深くなったものですね」
「どーせクラス全員に配ってるか、龍世君の中のイメージダウンをしたくないだけっしょ」
「そのような偏屈な捉え方をするものではありませんよ」
そう言いながら、沙紀の声だって笑ってる。
同じように思ってるからだろ、と内心毒づいた。
「それでは、ドレスを新調しなくてはいけませんね」
沙紀はそう言ってすぐに近くにいたメイドさんと話し始める。
こっそり横目で沙紀を見たら、彼の大きな背中が見えた。
「あのドレスでいいよー」
「何言ってるんですか。人様の生誕祭に、一度着たドレスを使い回すなど言語道断ですよ。
ましてや、あのときの転倒でドレス生地は一部傷んでいるのですから」
「生誕祭って」
メグは神の子かなんかか。
(あのドレス気に入ってたんだけどなー)
そう思いながら、あたしは初めて行くメグの家の想像にワクワクして、課題図書を閉じた。
夏休み最初のイベントだ!

