うきうきと席に向かう中、音のしない拍手をしてくれてるののかちゃんと目があってブイサインを返しておいた。
「良かったですね、鈴様」
「沙紀もホントありがとうね!」
自分の席に着くと、すぐに沙紀が迎えてくれる。
これは本当に何かお礼を考えなきゃいけないなーなんて、あたしの心はバラ色だった。
・・・そう、バラ色“だった”。
この瞬間まではね。
「さて、試験も落ち着いたところで次のイベントがあるのは分かってるなー?」
きっかけは、更科先生の言葉。
へ?イベント?と教壇の先生に目を向ける。
「あと一週間で夏休み前最後の授業、終業式なわけだが、その日は全校ダンスパーティーだぞー。
正装用意しておけよー」
ダ・・・ダ・・・ダ・・・
「ダンスパーティー!!?」
お願いだ、誰か嘘だと言って・・・。
(また脳内に沙紀のスパルタ教育がよぎった)

