そして迎えました、定期試験成績発表日。

ドキドキしながら受け取った通知表は、決してお世辞にもいい成績とは言えなかったけど、



「再試無かったぁぁぁぁぁ!」



と、教壇の目の前でガッツポーズをしてしまう内容でした。



「真城おめでとー!」

「がんばったね、鈴ちゃーん!」



そんな教室からの拍手と歓声に「どーもどーも」と手を挙げて気軽に答える。

クラス全体に祝福されるぐらい心配を掛けていたらしい。(問題児で申し訳ない!)

それにしても、良かったぁー!



「当然でしょう、わたくしのノートを使ったんですから」



宇佐美さんの机の横を通り過ぎたときには、そんなことを言われた。



「ホントホント!あれ、かなり助かったよ!ありがとね!」

「・・・ふんっ」



気付いたことだけど、このお嬢様はずいぶんツンデレらしい。

素直にお礼を言えば顔を背けられたけど、やっぱりその耳が赤くなってることを見逃したりはしない。