かっぱえびせん、ポテチ、とんがりコーン、よっちゃんイカ、うまい棒・・・他にも溢れてる、たくさんのお菓子達。
リクエストなんてした覚えないけど、でも、たしかにうまい棒を食べながらあたしが言ったお菓子達だ。
「ふふっ、うまい棒とか味全部そろってるし」
ご丁寧に、期間限定ものやご当地ものまで入っている。
それでも、一番多いのがコンポタ味であることにあたしはさらに笑いが零れた。
「ご褒美ですよ」
そう言った沙紀は、「よく頑張りましたね」と優雅に微笑んだ。
あまりに綺麗なその笑顔に、なんとなく顔が熱くなったのは夕日のせいだと思いたい。
こんな笑顔を見れるなら、一週間ぐらい死ぬ気で頑張るのも悪くないかな、と考えちゃうあたしは、きっと沙紀の術中に嵌まってるんだ。
外の景色、家まであと3分。
しょうがないから、お礼ってことで沙紀にも少しだけお菓子を分けてあげよう。
【飴と鞭が上手く分けられるからタチが悪い】
(「それにしても、そのお菓子お一人で全部食べたらデブまっしぐらですよ」)
(「うるさいな!!」)

