「20円!いったいそれは何で出来てますの?」
「そんなお値段のものがあるんですね!コインって何に使うのかと思っていましたわ」
・・・あー、10円玉を10枚ごとに積み上げて数えてた頃が懐かしいなー・・・。
そう思いながらあたしはうまい棒の袋を開け、久しぶりのジャンクな味の一口目を堪能し始めた。
これこれ。この味。
「・・・鈴様は、そのような物が好きなのですか?」
20円談義をしている友人達を見ながら二口目を堪能していると、沙紀が後ろからこっそり尋ねてくる。
「あー、好き好き。かっぱえびせんとかポテチとかとんがりコーンとか。
よっちゃんイカも好きだし、うまい棒ももちろん好きー」
「・・・さようでございますか」
どうせまた「はしたない」とか思ってるんでしょ。
そう考えても、今のあたしにはテスト勉強で疲れすぎていて怒る気力なんてまったく起きない。
(むしろ、充電のためにうまい棒を堪能したい)
今ならなんでも受け流せる気がするなー。
だって庶民だからこんなおいしいもの食べれるんだしー。
庶民ばんざーい。ビバ庶民ー。

