「鈴様、どうぞ解いてくださいませ」

「・・・」

「・・・・・・鈴様、まさか、分からないとはおっしゃいませんよね？」



いや、言わせて下さい。

沙紀の無言のプレッシャーが強すぎて、あたしは身動き１つとれない。

おかしいなー・・・前の学校の頃は、特別頭がいいとは言わないけど平均点なら取れていたのに。

そんな過去の思い出に浸っていると、

「しょうがありませんね」という沙紀の呆れたような声が聞こえた。



「沙っ・・・き・・・」



その許しとも取れる言葉にあたしは喜んで振り返った・・・のが、甘かった。

そこに立っていたのは、般若を通り超したような笑顔の沙紀。

やばい。と本能的に思う。



・・・殺気を、感じた。



「しばらくは、食事も睡眠もないものと思ってくださいね」



う、嘘でしょぉぉぉぉぉぉぉっ！！