「テテテテテテ・・・テス、ト・・・」
神谷学園に来て、早2ヶ月。
龍世君のおかえりなさいパーティーをきっかけにさらに友達も増えて、順風満帆★・・・と思っていた矢先。
ホームルームで言われた更科先生からの言葉に、絶体絶命のピンチを迎えています。
「・・・だからあれほど復習はしなさいと言っていたのに」
はぁ、と聞こえよがしなため息と共に呟かれた沙紀の言葉に突っ込む気力も起きない。
更科先生の言葉、それは
『みんな分かってると思うが、来週から定期試験だぞー。
一応ルールだから試験規則読んでおくなー』
そう言って始まった説明は、まぁカンニングはするなとか遅刻はするなとか。
なんだー、前の学校と変わらない普通の説明じゃーん。
と、思っていた。
・・・最後の規則が、問題だった。
『Aクラスは、一教科でも再試あったらクラス落ちだからなー。
まぁ、君たちなら心配ないと思うが、油断するなよ』
ク ラ ス 落 ち 。
すなわち、Bクラス以下に行かざるを得ないと言うこと。
え、もし再試になったら、せっかく友達増えたこのクラスから離れると?
いや、校長権力であたしはAクラスにいられるような・・・でも、それってただの権力の横暴というか、校長や神谷の名前に泥を塗るってこと?