贅沢を言うならば、あまりにも平凡な毎日に、決して満足していたわけではなかった。

突然変身出来るようになるとか、

未来に吹っ飛ばされるとか、

幽霊とお友達になってしまうとか、

そういう非現実的なことを夢見てないわけじゃなかった。

でも、そんなのは文字通りあくまで“夢”の話だったの。





だから、今でもあたしは思っている。



それは神様の思し召しでも、

神様の悪戯でも、

ましてや神様が用意していた運命でも、

なんでもなくて。



───ただ神様がちょっととぼけちゃっただけなのだと。



『あ、間違えちゃった☆』



そんな声が、聞こえる気がした。





【ヒロインは超平凡(私の場合)】





(さようなら、平凡な日々)