そんなちょっと特技があるくらいのごくごく普通な女の子。それがあたし。

不幸なわけじゃない。でも特別幸せなわけじゃない。

多分、【“当たり前”が一番の幸せ】って状況なんだと思ってる。

世界で一番平々凡々な女だと、あたしは自分のことを評価してる。

それは贔屓目に見たって、明らかなこと。



(いやいや、絵のためだ!頑張れあたし!)



そんなあたしの毎日は、あたしだからこそやっぱり平々凡々。

朝起きて。

和食で揃えられた朝食を食べて。(和食はこだわり)

一番登校者が多い時間に学校に行って。

前から3つ、左から2つの普通の席で授業受けて。

それなりに談笑しながら人気メニューのお昼を食べて。

んでもって、眠さと戦いながら午後の授業受けて。



(お、赤信号だ!次の青のときに間に合いますよーに!!)



放課後友達とくだらないこと喋って。

美術部に顔出して。

夕焼けを見ながら家帰って。

お兄ちゃんとテレビ見て。

お母さんの作ったご飯食べて。

お風呂にのんびり入って。(お風呂は好き)

宿題仕上げて。(まぁ真面目な方よ)

タルトを抱っこしながら眠りにつく。



(ちょ、待って!青くなるの早くない!?)