そして、



「私と！ペア・・・組んでくれませんか！？」



上げられた顔は真っ赤だったけど、それよりもその内容にあたしは目を丸くする。



「ぺア？あたしと？」

「はい！」

「・・・あたしのこと誰かと間違えてない？」

「真城さんって呼んだじゃないですか」




彼女は本当にあたしを選んで声を掛けてくれたらしい。

「野々宮さん何考えてるのかしら」「真城さんに声かけたぞ」と教室のざわめきが耳に入る。

（おいこらどういう意味だ！・・・いや、あたしが一番よくわかってるか）

あたしもこんなことが起こるのが予想外で思わず固まってしまったけれど、

レポートを助けてくれる人がいるのは正直ありがたい。

それに、もしかしたらこれをきっかけに友達になれるかもしれない。

淡い期待を抱いて「じゃぁよろしく」と言ったら、彼女はぱぁっと嬉しそうに笑った。



「良かったぁ！」



その笑顔の可愛いこと可愛いこと。