「こ、ここです!!


あの、先輩、今日はありがとうございました!」




わたしがそういうと、先輩は昼間と同じ冷たい声で言った。





「…これで、貸し二つな。」




…貸し?





「なにがですか?」




「オイオイ、とぼけんなよ。


靴取り返してきてやったのが1つ、一緒に帰ったので1つだろ。


計二つ。


そんな計算もできねえのか。」



「ちょ、ちょっと待ってください!!


わたし頼んでません!」



「あ、優しくしてやったから、三つか。」




…この人、聞いてない。



「じゃあオマエは、オレの言うことを三つ、何でも聞かなきゃってわけだな。」



こんのぉ~~~~~~~~~~~~…!



「それってパシリって事じゃないですか!!」


「そうだけど?」




平然とした顔で…!



「~~~~っ分かりました!


それじゃ、お休みなさい!」




わたしはそういって、無理矢理玄関を閉めた。