きっと、ボーカル試験で落ちた子がやったんだろう。 …てか、なんでわたしなの!? 他にも受かった子いるのに… まぁ、他の子じゃなくてよかったけどさ! …なんて思いつつ、探索しているともう五時半を回っていた。 「あ、まずいな…」 わたしがそうつぶやくと同時に、暗い廊下の向こう側から 「誰だ!」 という鋭く低い声が響いた。