「おいひー♪」 そう言って、ほっぺを押さえたとき。 ウィーン… 施設の扉が開いた。 そして、とても顔の整った男の人が入ってくる。 「あの、あなたは…?」 施設の人が、頬を染めながら言った。 しかし、わたしとその人の目線が逸れることはなかった。 わたしは、この人を知っているの…? 「…見つけた。」 男の人は、そう言った。 わたしのなかで、なにかがカチリ、と音をたてた。