なんとなく、
気になって聞いてみたけど。
何か、手掛かりになるかと
思って、
何故、私とユキは
得体の知れない事態に
巻き込まれたのか。
けど、どうやら
違いそうだ。
「けど、まぁ………」
ん?
ご主人はそう呟いて
遠い目をしている。
「どっかのお偉方のような
気もしたんですけどねぇ。なんだか、
質の良い着物を着てはりましたから。
商屋の後継ぎだか役人の息子だかで
しょうなぁ。けどまぁ、そんなお方が
こんなボロな店に足を運ぶとも思えや
しませんがねぇ。」
なるほど、
金持ちボンボン風な若くて
品のある男か。
んー、なんか
気になるな。
「わかりました。
ご主人、お世話になりました。」
「いやいやぁ、どうもおおきに。」
「話、終わったかー?」
「お待たせ致しました。」
「いやー、いんだけどよ。
そろそろ帰った方がいいな。
行くか。」
どうやら、私の用事が
終わるまで待っていてくれたらしい
原田はそう言って、歩きだした。

