何故、泣くのだ。



「あぁ?予知だぁ??」

土方の眉が八の字に曲がる。
周りの男たちもキョトンとしていた。

「申し遅れました。私、江戸から
参りました、望月 龍香と言います。
予言者でございます。」












……………。

「よ、げんしゃ。?」


うまく行けそうだ。

自分の身元を明らかに出来ないことを
私は、不利だと考えた。

恐らく、1日24時間365日
命の保証がないこの御時世。
身元が確かでない人間は信用しない
のが当たり前ではと思った。

そこで、思いついたのが
占い師や魔術師といった者に
なりきろうというものだった。

しかし生憎、占い師や魔術師では
技術と能力が必要なわけで、
それではすぐに嘘がバレるだろう。

そこで、予言者なら
平成の育ちである私には
もってこいの立場というわけだ。

この時代のことなら、ある程度
分かっているし。
かなり、有利になれると思った。


「予知ってのは、あれか?
これから起こることを先に分かる
あれか?おまえ、それできんのか?」