何故、泣くのだ。




ぺちょっ、ぺろっ、ぴちょ、


ふと、目が覚めた。
私は寝ていたのか。??

あぁ、意識を飛ばしたのか。

ぴちょ、ぺろっ、


ん??


頬に当たる妙な感触に、
私は目を開いた。

ユキだ。

「ゆ………き、?」

「にゃーん、にゃぉん。」

ユキは私が呼ぶと、
嬉しそうに鳴いて、すりよってきた。


「お、起きたか。」

ユキを撫でていると、
近くから男の声がした。

どうやら、側に居てくれたらしい。
ユキの鳴き声で起きたのだろう。

「具合はどうだ?」

男は、私の向かいに移動して腰を下ろした。

背が高くて、
筋肉ムキムキでイケメンな
優しいお兄さん的な印象の男だった。

とりあえず、身を起こそうと、
布団を退け、腕に力をいれた。

「おいおい、あんま無茶すんじゃねぇ
すっげぇ怪我だったんだぞ?

ありゃ死ぬもんかと肝を冷やしたぜ。」

と言いつつ、男は私が起き上がるのに
力を貸してくれた。

「ありがとうございます。」

とりあえずお礼を言ってみる。

「いや、ところでお前、望月つったな。」

「はい、望月 龍香と言います。」

「そうか、俺は原田 佐之助だ。
十番隊隊長やってんだ、よろしくな。」

原田 佐之助、なるほど。
こんな人だったのか。

原田 佐之助といえば、槍の名手として
有名だが、こんな美青年だとは思わなんだ。