「あぁ、昨日の着物は血だらけで
着れたもんじゃ無かったから捨てちまった
んだよぅ。あ、けどちゃんと新しいのを
用意しといてやるし、心配すんな?
それに、お前、怪我人だから誰も
気にしないと思うけどなぁ。」
怪我人?
私が?
「怪我……?」
「おいおい、まさか痛みねーのか?
見てみろよ、自分の腹」
腹。?
腹………
………………!!!!!!
「いっ………!!」
知らなかった。
私はどうやら怪我をしていたようだ。
言われるまで、気がつかなかった。
確かに、下腹部から右肩部にかけて
さらしのようなものがグルグルに巻き付け
られていて、それでも尚、血が滲み
出していた。
自覚した瞬間、凄まじい激痛が全身を
駆け抜け、上も下もよくわからなくなって
しまった。冷や汗がだらだらと絶え間なく
流れ出る。痛い。
「おいっ、大丈夫か?!」
大丈夫じゃない。
思考も働かせるのが一苦労で、
口を利くなんて、できない。
吐きそうだ、頭がガンガン鳴る。
水、水が飲みたい。
「み、………ぅ……ず、みっ…ず…」
やばい、口が回らない。
口を開いたら痛みのあまり舌を噛みきり
そうになってしまった。
「み、ず。…水かっ!待ってろ!」

