ホラーでは有りがちな夜の学校…。
貴方もそこに、迷い込んでいるんですよ…。
それでは、お楽しみ下さい…。




「ねぇK、今日こそ行こう?」

最近、友達は私を夜の学校に誘う。
私はそういうのが嫌いだ。

「私は行かないよ」

何度も断っている。
でも、友達のNはどうしても連れて行きたいよう。
…。
そう言えば、今日暇だっけ。
Nの暇つぶしにもなるしいいかな。
そう、思ってしまった。


「夜の学校って、雰囲気あるねー」

夜中の11時。
丑三つ時までには帰ろう、と約束して校門を開けて中にはいる。

「うわあ、テンション上がるぅ」

うわあ、テンション下がるぅ…。
仕方なくNについていく。
中はモチロン薄暗くて、まさにホラーという感じ。

「まずは教室かなっ」

Nはそう言って自分のクラスの教室まで歩き、「Kはあとから入ってきて!」と笑う。
なんでだよ…。
そしてそぉっとドアを開けてしゅるっと中に入った。
その瞬間。

「きゃあぁあぁぁあああっ!!!」

Nの叫び声が聞こえた。

「…っ?!N?!どうしたのっ?!」

焦って震える。
教室のドアを開ける事も出来ない。
戸惑っていると教室のドアがゆっくりと開いた。

「…N?!大丈夫だったの?!」

駆け寄ると、Nはニタァっと笑い、

「私…今…すごくお腹すいてるのお…」

と私の肩をつかんだ。
?!
Nじゃない…?!

「やっ…離して…っ」

抵抗するが力が強すぎて歯がたたない。
これは、Nではない。

「私の空腹を満たしてくれるのはあ…K…貴方でしょお…?」

「いやっ…!」

すごく怖かったNの顔が、今でも記憶に残っている…。









「ぃやぁあああぁぁあぁあっ!!!」