『か、可愛い…』

それは思わずつぶやいてしまうほど…。

「でしょでしょ!?優、ず〜っとここ行きたかったの!」

優は興奮気味に語り出す。

ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家をモチーフにしたのか、うまい具合に再現されてて店内は甘〜い香りが漂っている。

内装も可愛らしく、みんな興奮気味。

「あ〜これ可愛い!」

「優に似合うよ!!!」

「あ〜これも!!」

「いいね〜っ!」

「これとかは??」

「うんうん!」

祐実と優は自分たちの世界へ…。

私は店内をウロウロしてるとふと目に止まる物があった…。

『か、かわいい…』

それはシンプルなワンピース…でもなにか惹かれる物があった。

「ん?わぁ…っ
きっと華恋ちゃんに似合うよ(ニコッ」

『そ、そうかなぁ…』

「試着してみたら?」

『う、うん…っ!』

試着室に入り着替える。

わっ…!意外と短い丈…。

うぅ〜恥ずかしいっ…こんな女の子っぽいの似合うかなぁ…。

「どう?」

シャッ…

『うぅ〜…似合わないかも…。』

「…」

え、そんなに!?

落ち込んで俯く…。

カシャッ…

ん?なんの音?

ばっと前を向くと美咲がシャッターをきっていた…!

『…っは!?えええええええええ!?
や、や、やめてよ!今すぐ消してっ…////』

私が大声出したせいで店内のみんなが振り向く

し、しまった…。

「かっわい〜「何あの子…っ!絵本から抜け出してきたみたい!」

ザワザワと騒ぎ出す店内…それを聞きつけてかほかのお店からも続々と人が集まってくる…。

ひ、ひぃっ…。

何何!?みんなどうしたの…!?そんなに私の声でかかったかなぁ…。

バタバタバタ

「「華恋何かあった…の…って…かぁーわぁーいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!」」

『っへ!?やっ…ちょ!苦しっ…』

ぎゅうぎゅうのもみくちゃにされて苦しいっ…!

この服が可愛いのはわかるけれど、せめてはなしてほしい…っ

『み、みさみさ、たすけ…っ』

「…。」

あれ?さっきから無反応…?

『み、みさみさっ…!』

「あっ…ご、ごめん…見とれてた…。」

『へっ…!?そんなこといいから早く…っ「きゃーもーかわいいいいいーっ♡」

すると店員さんが…あーぁ…服を着たまんまこんなことされちゃ注意するのも仕方ないかぁ…。

みんないる前でお説教は悲しいよ…。

「た、大変良くお似合いですね…///」

『…え…?
あっ…その…い、いえいえ!そんなことありませんよ?』

キョトンとしてると

「ふふっ…無自覚なんですね(クスッ」

む、むじかく!?なにが!!?

えっ…えっ…。

頭の中はもうこんがらがって

「華恋!これ来てよ!これこれ!「後これも!!!「これ、きっと似合うよ。」

『え、えぇ〜っ!
て、てか…なんでこんなに人いるの!?』

「「無自覚」」

『ふぇ?』

「優…。おこ…(ムスッ」

パタパタパタとどこかへ走り去ってしまったと思えば…