「恋だよ」

…恋だよ…恋だよ…恋だよ………ーーー。

さっきから美咲の言葉が頭の中で何回もぐるぐる回ってる…。

あの後優香たちを静めるには一苦労した。

「え?何それ!優聞いてないんだけどぉ!
華恋が恋!?
ありえなぁーい!」

「うそうそ!華恋が!?あの…恋愛に興味無い…何それおいしいのとか訳わからないことを言い出しそうな、華恋が恋!?」

悪かったわね…恋愛に興味ない私で…(苦笑

取り敢えず…後で事情聴取が行われそうだけれど…今は一人になりたい…。

あの後のご飯は喉を通らなかったな…。

おかげで、優香と祐実に全部おかずとられちゃったけれど…。

勿体無いことするくらいなら、助かったかな?w

「って!今はそんなこと考えている場合じゃないのっ「「かーれーんー♡」」

「ひゃっ!」

……変な声でちゃったじゃない…。

「な、な、ななに!?」

「そんなに驚かないでよぉ〜」

「そうそう!もう昼休みじゃん!!」

「ここじゃぁ、何だから…また屋上行こう?」

「ちょっ!へ??」

「祐実ぃ〜美咲ぃ〜」

パチンッ

「「あいあいさぁ〜」」

「ごめんねぇ〜かれぇ〜ん♡」

ガシッ……。

「ちょっ!な、何!?離して!」

二人に羽交い締めにされる私…。

家庭科部の癖にぃ…。

そのままズルズルと屋上へと連れていかれる。

廊下に居る生徒が不思議そうに見てくる…。

あーもー視線が痛い!

自分で歩くっていっても話してくれなさそうだし…。

大人しく引きずられるしかないか…。

ギィィィィ…。

ドサッ

「ちょっ!扱い雑じゃない!?」

「もぉ〜うるさいなぁ〜!!」

「そーだよ!華恋!なんで祐実たちに黙ってたわけ!?」

「だ…黙ってたわけじゃ「華恋ちゃん水臭いよ。」

っ…聞く決まったくない…はぁ…。

「ご…ごめんなさい…」

「たぁ〜っぷり聞かせてもらうんだからっ!」

「い…いまぁ!?」

「当たり前でしょ??」

「隠していたんだからね。」

「美咲それは…っ…。」

「まぁ〜そんなことはど〜でもい〜の!」

「どーでもいいの!?」

「だってぇ〜華恋にぃ〜ぜぇ〜んぶ吐かせるもぉ〜ん♡」

「「…………。」」

今…美咲たちが思っていることわかるよ…。

可愛い顔して恐ろしいことをいう…。

「可愛い顔して怖いこと言うよね」
「可愛い顔して怖いこというね」
「可愛い顔して恐ろしい事をいう」

ボソボソ…。

「「………ぷっw」」

「ちょ!みんな何何?ど〜したの?」

うちらがいつまでも笑っているので、流石にムカついたのか…頬をプクッと膨らまし、怒っている優香。

「もぅ…かぁ〜れぇ〜ん〜!!」

「へ?あたし??」

「華恋のばぁかぁ〜!!」

バタバタバタ

「ひぁっ!」

急にものすごい勢いで追いかけてくる優香。

急いで立ち上がり逃げる!

「あ!まてぇ〜!!」

「きゃぁぁああぁ〜!
二人とも助けてよー!!」

「「が、ん、ば、れ、」」

く、くちぱく!?

応援はいいから助けてよぉ〜(泣き

「かぁ〜れぇ〜ん〜!!まぁ〜てぇ〜……

キーンコーンカーンコーン……

そんなことをやっている間に昼休みが終わりを告げる…。

「「はぁはぁはぁ…」」

「華恋ってば…はぁ…逃げ足だけは…はや…いんだから…」

「はぁ…はぁ…優ちゃんが…小さい頃から何かと…はぁ…追いかけてくるから…でしょ…」

「あ!そ〜いえば!次なんだっけ!」

「確か…国語だったよ。」

「「げっ!あのはげぇ!?」」

「やばっ!遅れたら説教じゃぁ〜ん!」

「きゃー急げー!!」

「みんな、早く行こ?」

「華恋早くっ!」

「あ…うん。先行ってて。」

「「わかった!」」

バタバタバタ…ギィィィィ…。

国語…サボっちゃおうかな…。

今日は快晴だし…丁度屋上の上で寝るのがちょうど良さそう…。

カツンカツンカツン…。

靴の音が鉄の階段にこだまする。

あれ…?

誰かいるのかな…せっかくサボろうと思ったのに…。

誰だろ…。

なんとなく好奇心で近寄ってみた…。