そう言うと、惟は亜紀の腕をグイッと掴んでいる。そのままエレベーターの中に押し込まれた彼女に降り注がれるキスの嵐。
最初のうちこそ、触れるだけの優しいものだったはず。だが、繰り返すうちにどんどんと激しくなっていくそれは、亜紀の全てを奪おうとするかのようなもの。
角度を変え、何度も落とされる口づけに彼女の息は上がり、いつのまにか甘い喘ぎ声も上がっている。その甘い声をすくい上げるように重ねられる唇。息をする暇も与えられないことで、彼女の目じりに涙が浮かびかけてくる。
やがて、チーンという涼やかな音が響いたかと思うと、目的の階で止るエレベーター。しかし、先ほどのキスで完全に腰が砕けてしまった亜紀は動くことができない。そんな彼女の体がフワリと浮かんでいる。
何があったのかとボンヤリとした頭で考えている亜紀の耳に響く、扉が開く音。そして、体が何か柔らかいものに沈み込む感覚。あ、これってベッドの上だ。彼女がそう思った時、上着を脱ぎ、上半身裸になった惟が亜紀の上にのしかかってきた。
このままだとどうなってしまうのか。そのことはさすがの亜紀にも分かるのだろう。とはいえ、思ったよりもしっかりとした胸板の体をみると、いやでも顔が赤くなっていく。そんな彼女の耳元で囁かれる甘い声。
「今夜は僕たちの初めての夜だから。忘れられない夜にしてあげる」
「あ、あの……これから、どうなるの?」
「心配することないの。優しくするから。怖いことなんかないからね」
最初のうちこそ、触れるだけの優しいものだったはず。だが、繰り返すうちにどんどんと激しくなっていくそれは、亜紀の全てを奪おうとするかのようなもの。
角度を変え、何度も落とされる口づけに彼女の息は上がり、いつのまにか甘い喘ぎ声も上がっている。その甘い声をすくい上げるように重ねられる唇。息をする暇も与えられないことで、彼女の目じりに涙が浮かびかけてくる。
やがて、チーンという涼やかな音が響いたかと思うと、目的の階で止るエレベーター。しかし、先ほどのキスで完全に腰が砕けてしまった亜紀は動くことができない。そんな彼女の体がフワリと浮かんでいる。
何があったのかとボンヤリとした頭で考えている亜紀の耳に響く、扉が開く音。そして、体が何か柔らかいものに沈み込む感覚。あ、これってベッドの上だ。彼女がそう思った時、上着を脱ぎ、上半身裸になった惟が亜紀の上にのしかかってきた。
このままだとどうなってしまうのか。そのことはさすがの亜紀にも分かるのだろう。とはいえ、思ったよりもしっかりとした胸板の体をみると、いやでも顔が赤くなっていく。そんな彼女の耳元で囁かれる甘い声。
「今夜は僕たちの初めての夜だから。忘れられない夜にしてあげる」
「あ、あの……これから、どうなるの?」
「心配することないの。優しくするから。怖いことなんかないからね」


