ドヤ顔でそう告げる由紀子に、亜紀は『信じられない』とぼやくことしかできない。もっとも、彼女の嫌味が由紀子に効果があるわけもない。彼女の当然だろうというような顔で亜紀の頬を突いてくる。
「前にも言ったでしょう? 報告、連絡、相談。この三つを合わせてホウレンソウじゃない。あれだけのイケメンに溺愛されてるのよ。あんたは私にちゃんと報告しないといけないの」
「さっきも言ったじゃない。恥ずかしいんだってば!」
由紀子の言葉に反発するように亜紀が大声で叫ぶ。だが、このラ・メールの店内はクラシックが静かに流れる穏やかなもの。そこで大声を出すということが、どれほど目立つことか。
そのことに気がついた亜紀が先ほどとは別の意味で顔を赤くする。そんな彼女の反応を由紀子は楽しそうに眺めていた。
「亜紀。ここは素直に白状しないと。ね、そうじゃない。私たち、幼なじみよね。その幼なじみにも教えられないっていうの?」
「わ、わかったわよ……そこまで言われて、黙ってられるはずないじゃない。正直に言うから、勘弁してよ」
この場ではこういうことしかできない。そのことをようやく悟った亜紀がちょっと膨れながらそう応えている。そんな彼女の様子に満足したような由紀子が目を三日月のように細くする。そのまま、楽しそうな調子で口を開いていた。
「やっと、観念したんだ。じゃあ、キリキリと白状しなさい。言っておくけど、嘘はダメよ。正直にあったことを全部、教えるのよ」
「前にも言ったでしょう? 報告、連絡、相談。この三つを合わせてホウレンソウじゃない。あれだけのイケメンに溺愛されてるのよ。あんたは私にちゃんと報告しないといけないの」
「さっきも言ったじゃない。恥ずかしいんだってば!」
由紀子の言葉に反発するように亜紀が大声で叫ぶ。だが、このラ・メールの店内はクラシックが静かに流れる穏やかなもの。そこで大声を出すということが、どれほど目立つことか。
そのことに気がついた亜紀が先ほどとは別の意味で顔を赤くする。そんな彼女の反応を由紀子は楽しそうに眺めていた。
「亜紀。ここは素直に白状しないと。ね、そうじゃない。私たち、幼なじみよね。その幼なじみにも教えられないっていうの?」
「わ、わかったわよ……そこまで言われて、黙ってられるはずないじゃない。正直に言うから、勘弁してよ」
この場ではこういうことしかできない。そのことをようやく悟った亜紀がちょっと膨れながらそう応えている。そんな彼女の様子に満足したような由紀子が目を三日月のように細くする。そのまま、楽しそうな調子で口を開いていた。
「やっと、観念したんだ。じゃあ、キリキリと白状しなさい。言っておくけど、嘘はダメよ。正直にあったことを全部、教えるのよ」


