たとえ、これが恋だとしても~あなたとSweet sweets~

「本当に私でいいんですか?」



これは亜紀の偽らざる本音。今の彼女は自分に自信が持てなくなっているのだろう。そのために俯いた肩が微かに揺れ、声も途切れそうなものになっている。そんな亜紀の様子に気がついた玲子は、彼女の肩にそっと手をのせていた。



「亜紀ちゃん、心配することないの。惟はあなたのことしか考えてないわ。そのことも信じられないの?」


「おばさま……でも、やっぱり不安なんです。私みたいな子供で本当にいいんだろうかって思っちゃうんです。だって、惟は私なんかには勿体ないほど素敵だし、大人だし……」



ポツリ、ポツリと口にされる言葉。それが亜紀の本心だということが分かっているのだろう。玲子はしっかりと彼女の肩を抱き寄せている。そんな中、玲子はゆっくりと亜紀に問いかけていた。



「ねえ、亜紀ちゃんは惟のこと好きなんでしょう? だったら、不安に思うことなんてないわ」



玲子の言葉は亜紀には思ってもいないことだったのだろう。思わずハッとしたような表情で玲子の顔をみつめてくる。そんな亜紀の顔をじっとみつめた玲子はゆっくりと言葉を続けていた。



「そうでしょう? でも、亜紀ちゃんが不安に思うのも分かるわ。誰だって好きな人が自分のことをどう思っているのかって気にしちゃうものだもの。だから、亜紀ちゃんのその気持ち、私にはよく分かるわよ」


「おばさま……私、惟のこと好きです。誰よりも好きです。この気持ちは絶対に他の誰にも負けないと思ってます」


「そうなのね。じゃあ、亜紀ちゃんの中ではちゃんと結論が出ているじゃない」