長いキスをようやくやめた惟は嫌そうな声を出している。その彼の腕の中で亜紀は完全に腰が砕けた状態。激しい行為を終えた後のように息を切らし、彼の胸の中に赤くなった顔をうずめている。そんな彼女に、惟は蕩けるように甘い声をかけてくる。
「ねえ、亜紀。分かってくれた? 好きじゃない相手に、あそこまでのキスしないよ。そのこと、ちゃんと分かってるよね?」
「……惟、私、信用してもいいの?」
震えながらも微かな声で亜紀は応えている。はっきりと彼の口から聞きたくない。だが、聞かないといけない。そんな思いが出させた言葉なのだろう。
甘いキスの余韻で体が震えているが、それだけではないこともわかる。そんな不安も含んだ声に、惟は優しい声で応えるだけ。
「信用して。亜紀のことしか愛してないから。分かるでしょう? 今すぐにでも亜紀のこと欲しいって言ってるの。でも、ここでそれすると拓実君に殺されかねないから、我慢してるの」
惟の言葉は拓実の耳にも届いているのだろう。先ほどとは違った意味で顔を赤くした彼が叫びだそうとしている。そして、亜紀は惟の言葉に顔を赤くしながらも「うん」と応えるだけ。
そんな彼女の姿も目に入ったのだろう。頭をガシガシとかきながら、拓実は仕方がないというような声をだしていた。
「惟さん、分かりましたよ。どうやら、亜紀ちゃんの誤解も解けたようだし? 一応、おめでとうとは言っておきます。もっとも、聞き捨てならないようなこと言ってたような気もしますけどね。とにかく、雅弥は引き留めます。あいつがここに来る前に、帰った方がいいですよ」
「ねえ、亜紀。分かってくれた? 好きじゃない相手に、あそこまでのキスしないよ。そのこと、ちゃんと分かってるよね?」
「……惟、私、信用してもいいの?」
震えながらも微かな声で亜紀は応えている。はっきりと彼の口から聞きたくない。だが、聞かないといけない。そんな思いが出させた言葉なのだろう。
甘いキスの余韻で体が震えているが、それだけではないこともわかる。そんな不安も含んだ声に、惟は優しい声で応えるだけ。
「信用して。亜紀のことしか愛してないから。分かるでしょう? 今すぐにでも亜紀のこと欲しいって言ってるの。でも、ここでそれすると拓実君に殺されかねないから、我慢してるの」
惟の言葉は拓実の耳にも届いているのだろう。先ほどとは違った意味で顔を赤くした彼が叫びだそうとしている。そして、亜紀は惟の言葉に顔を赤くしながらも「うん」と応えるだけ。
そんな彼女の姿も目に入ったのだろう。頭をガシガシとかきながら、拓実は仕方がないというような声をだしていた。
「惟さん、分かりましたよ。どうやら、亜紀ちゃんの誤解も解けたようだし? 一応、おめでとうとは言っておきます。もっとも、聞き捨てならないようなこと言ってたような気もしますけどね。とにかく、雅弥は引き留めます。あいつがここに来る前に、帰った方がいいですよ」


