アンジーのこの告白は、惟にとって思いもよらぬものだったのだろう。叫びだしそうになるのをグッと堪えている。
もっとも、それはこの事態を招いたのが己の失態だということにも気がついているからだろう。そして、アンジーはこのことを口にしたからこそ、思っていることを隠さずに話し続けている。
「惟には悪いと思っている。でも、僕も亜紀ちゃんのことが好きなんだ。最初は黙っていようと思ってた。だって、亜紀ちゃんは惟と一緒にいて本当に幸せそうだったし」
「だったら、どうして?」
「惟がそう言うの? 千影さんと仲良く歩いていたくせに? あれって亜紀ちゃんにすればショックだよ? あれ見た時から彼女、落ちつかなくて半分ヒステリーの発作みたいなの起こして。あのままじゃいけないと思ったからここに連れてきた」
アンジーの声はどこか惟を責めるような響きも含まれている。それに反論しようと口を開きかける惟だが、それができない。それだけ、アンジーの勢いの方が今は勝っている。
「ここなら勝手に誰も入ってこれないからね。で、亜紀ちゃんも落ちついたんだろうね。思ってること話してくれた」
「亜紀はなんて言ってたの?」
「教えない。惟が自分で気がつかなくちゃ。でも、僕もこうやって自分の気持ち言ったんだ。今までと同じように惟と一緒にいられるなんて思っていない。そうじゃない?」
アンジーのその言葉は惟にとって、驚くものだったのだろう。「どうして?」という微かな呟きとともに、彼は首を傾げている。そんな惟にアンジーの言葉がぶつけられていく。
もっとも、それはこの事態を招いたのが己の失態だということにも気がついているからだろう。そして、アンジーはこのことを口にしたからこそ、思っていることを隠さずに話し続けている。
「惟には悪いと思っている。でも、僕も亜紀ちゃんのことが好きなんだ。最初は黙っていようと思ってた。だって、亜紀ちゃんは惟と一緒にいて本当に幸せそうだったし」
「だったら、どうして?」
「惟がそう言うの? 千影さんと仲良く歩いていたくせに? あれって亜紀ちゃんにすればショックだよ? あれ見た時から彼女、落ちつかなくて半分ヒステリーの発作みたいなの起こして。あのままじゃいけないと思ったからここに連れてきた」
アンジーの声はどこか惟を責めるような響きも含まれている。それに反論しようと口を開きかける惟だが、それができない。それだけ、アンジーの勢いの方が今は勝っている。
「ここなら勝手に誰も入ってこれないからね。で、亜紀ちゃんも落ちついたんだろうね。思ってること話してくれた」
「亜紀はなんて言ってたの?」
「教えない。惟が自分で気がつかなくちゃ。でも、僕もこうやって自分の気持ち言ったんだ。今までと同じように惟と一緒にいられるなんて思っていない。そうじゃない?」
アンジーのその言葉は惟にとって、驚くものだったのだろう。「どうして?」という微かな呟きとともに、彼は首を傾げている。そんな惟にアンジーの言葉がぶつけられていく。


