「グラントさん、ゴメンなさい」
先ほど、ラ・メールで晒した姿は醜態としかいえない。そう思った亜紀がポツリとそんな言葉を口にする。
もっとも、それを耳にしたアンジーはどうして、というような表情をみせるだけ。そのことに、ますます羞恥心が強くなったのだろう。亜紀の顔が一気に赤くなっていく。
それでも、今のままでは気まずい。そう思う彼女は、差し出されたコップに口をつけながら、言葉を形にしていっていた。
「だって、さっきの私ってなんだか恥ずかしいところばかり見せちゃいましたから」
「そう? でも、亜紀ちゃんの反応って分からないこともないから。正直、僕も驚いたし」
そう言いながら、アンジーも自分用に入れた飲み物に口をつけている。
そんな彼の顔を亜紀はじっとみつめるだけ。もっとも、椅子に腰かけている亜紀が隣に立つアンジーを見る姿はいやでも上目遣いになってしまう。
今まで泣いていたせいもあるのだろう。その瞳がいつもにもまして潤んでいる。そんな彼女の髪にそっと手を伸ばすアンジー。そこに宿る表情は愛しさも含まれている。
もっとも、それが亜紀に分かるはずもない。今の彼女は、自分の思いに浸りきっているともいえるのだから。そして、コップの中身をコクリと飲み干した彼女は、改めてアンジーの顔を正面からみつめていた。
「グラントさん。やっぱり、私って子供なんですよね……」
「どうして?」
先ほど、ラ・メールで晒した姿は醜態としかいえない。そう思った亜紀がポツリとそんな言葉を口にする。
もっとも、それを耳にしたアンジーはどうして、というような表情をみせるだけ。そのことに、ますます羞恥心が強くなったのだろう。亜紀の顔が一気に赤くなっていく。
それでも、今のままでは気まずい。そう思う彼女は、差し出されたコップに口をつけながら、言葉を形にしていっていた。
「だって、さっきの私ってなんだか恥ずかしいところばかり見せちゃいましたから」
「そう? でも、亜紀ちゃんの反応って分からないこともないから。正直、僕も驚いたし」
そう言いながら、アンジーも自分用に入れた飲み物に口をつけている。
そんな彼の顔を亜紀はじっとみつめるだけ。もっとも、椅子に腰かけている亜紀が隣に立つアンジーを見る姿はいやでも上目遣いになってしまう。
今まで泣いていたせいもあるのだろう。その瞳がいつもにもまして潤んでいる。そんな彼女の髪にそっと手を伸ばすアンジー。そこに宿る表情は愛しさも含まれている。
もっとも、それが亜紀に分かるはずもない。今の彼女は、自分の思いに浸りきっているともいえるのだから。そして、コップの中身をコクリと飲み干した彼女は、改めてアンジーの顔を正面からみつめていた。
「グラントさん。やっぱり、私って子供なんですよね……」
「どうして?」


