―キーンコーンカーンコーン…… テストが始まるチャイムが鳴った。 一斉にプリントが裏返される音と誰かの溜息が聞こえた。 それにしても、 鈴宮くんがあんなこと言うとは思ってなかったし、 正直に言うと 恋人になってやる。 って言われたとき嬉しかった自分もいた。 だけど、あれは嘘なんだし、 本気にしちゃいけないんだ。 メールを見たときも 少しチクリと痛んだ胸は気にしないことにした。