鈴宮くんは緋世璃を守るようにして

青葉の前に立った。


緋世璃は鈴宮くんの服の裾を掴んでいる。




「青葉 雅です。

緋世璃、俺のせいで男嫌いになったの?


あのときはごめんなー!!

ま、結局は上だけで終わったんだし、


そんな気にすることないってー!!!」




なんだ、この最低男。




「あんたって、本当最低ね。

見かけに騙される女の子は可哀想だわ。」



「あんたが青葉って言うの。」


「そうだけど?

え、緋世璃の彼氏?


なんだー、全然男嫌いじゃねえじゃん!!」



―ガコッ




鈍い音が私たちの間でとても響いた。