今日からまた学校が始まった。
「おはよー♪凛くん♪」
やたらとハイなテンションで挨拶してきたのは
白石の友達の霧山 美空の彼氏、吉田 陸斗。
イケメンなのが唯一の取り柄なんだと。
「なあなあ!!おはようっ!!」
「うるさい、」
「そんな照れちゃってー♪
ごめんなぁー?俺が美空に取られて寂しいのかー?」
「………黙れ死ね。」
「これも鈴宮の愛だと俺は思うよ。」
「消え失せろ。」
しょぼんとした顔になるわけでもない吉田は
きたきたと俺の肩をたたいた。
それに多少イラつきつつも吉田の
指さす方を向いた。

