「陸斗おー!!」
それから翌日、みんなで遊園地へ行く日。
昨日は意外とドキドキしててあんまり寝れなかった。
今これでジェットコースターなんか乗ったら出るよね。
口から今朝のパン出ちゃうよね。
「さてと!!」
先ほどまでいちゃこらしてた美空が喋る。
「まずはー?」
と、吉田の方を向いて合図しているよう。
「ジェットコースターだぁー!!!!」
「ちょい待てや。」
「白石どうした?」
吉田は首を傾げて私を見る。
「こっち見んなキモい。」
1つ毒を吐く。と
「美空ぅー。」
と美空へ抱きついてる。
首を傾げて可愛いのはやっぱり
私のちょっと離れた隣にいる鈴宮くんしかいませんよね。
「あー、緋世璃はさジェットコースター嫌いなんだよね。」
少し困ったように笑う美空に悪い気がした。
「あっ、それならちょうどよくね?
だって鈴宮もジェットコースター苦手らしいし。」
「えっ、そうなの?」
美空が鈴宮くんに問いかけた。
「そうだけど、悪い。」
「いや、別に悪くないよ。
どっちかというと緋世璃の方がもっと悪いしね。」
ウインクしながら言う美空。
背筋がゾッとするのが分かった。

