「どんな服がいいんだろ?」






なんとなく近くにあるお店に入る。




奥に入ろうとしたそのとき、




「!?」



誰かに腕をつかまれた。



掴まれた腕を見ると明らか男の手。




拒否反応が出て、思わず手を振り払い店から出ようとした





「っと、あったり〜♪」



と、店内の奥に連れ込まれて行く。




「や、……やだ……は、なしてっ!!」





「ちょ、こいつまじ可愛いんだけど。」


「お前、超大当たりじゃん。」




5人くらいの男に囲まれた。



ここは比較的人の少ない店ってことで入ったから


もちろん周りにも全くと言っていいほど人がいない。





「誰か……た、すけて………」





―パシッ




そのとき、男たちの手が振り払われた。




男たちの後ろには





「す、…ずみや……くん…?」




私が男嫌いなのを気遣って後ろから登場してくれたのかな?


なんて勝手に解釈してるうちに



男たちはいなくなってた。






「お前ばかなんじゃないの。」



「すいません。」


「霧山と来たんじゃないの。」



「そうだけど、ちょ、待って。


なんで地味にこっち来てんの。



まじで寄んな、死ぬだろ。」



「寄ってない、勘違いするな。」



「いや、これ絶対寄ってきてるでしょ!?


ほらだって、あなたの足が動いてるけど!?」





鈴宮くんがじりじりと私に寄ってきてる。



服とかに道は遮られてるし、どうしよう。


逃げ道がないけど大声で叫んだら迷惑だよね。



こうなったらいちかばちか。




説得開始。