「っ………ふっ……ふぇ…」



涙を拭いながらひたすら長い廊下を走った。




―ドンッ


「きゃっ!!!?!」


「あっ、ごめんごめんっ!!!!」



相手側も急いでるみたいで

それだけ告げて私から遠ざかった。



「いったぁ。」


膝から流れる赤い血は私の涙と同じようで。


拭いても、ふいても溢れてくる。




「私……

いつから、こんな弱くなったんだろ…」