「朝霧」
「はい。」
「お前は人間の経営する高校、とやらに入ったのであったな。」
「ええ、はい。」
「高校というものはおもしろいか?」
「たくさんの人間がごろごろいます。
でもすごくおもしろいかも。」
「朝霧、高校の情報をこれからどんどんつかんできなさい。いいな?」
「はい!!」
朝霧、と呼ばれた人狼は、今まで狼の姿であったが、可愛げのある高校生ほどの女の人間の姿に変わる。
そして彼女は、その愛らしい容姿を綻ばせた。
「そろそろ高校が始まる頃。
私は行かなくては........」
「朝霧頑張るのだぞ。」
朝霧は山小屋を後にした。