わかりましたよ……。
心の中で口を尖らせて奥の部屋を出た。
そして、新入社員と相対峙して……まるで時が止まったようだった。
そう…その新入社員ごあまりにも美青年で…。
じゃなくて。
「……れーお!?」
「まなちゃん!」
そう、新入社員とはれーおだったのだ。
「どうして…?」
「大学の先生にここの会社薦められたんだ。まなちゃんがいるのは知ってたけど…まさか、同じ部署になるなんてね…」
れーおは数年前とは少し違う笑顔を見せる。
「そう」
一方、私は嬉しい半面不安が残った。
蘇るのは数年前のこと。
れーおが私に告白してきた日のこと。
まさか……ね。今も私を引きずってるなんてことはないわよね。
ダメダメ!私ったら自意識過剰だわ。これじゃれーおに失礼じゃない。
思いながも、疑心暗鬼でれーおを盗み見る。
……かっこよくなって…。大人っぽくもなったなぁ…。もうすっかり大人ね。
れーおの成長は、あの日からの月日の流れを私に感じさせる。
……大丈夫ね。
もう、れーおは大丈夫だわ。
そう思うと少し寂しいような気もした。