図書館彼氏【短編】

「ついたー!あ、宮田さんこんにちわ!」


「あら、梨沙ちゃんと颯斗くん!こんにちわ。本当ラブラブね」


「ありがとうございますっ。ふふっ」


ラブラブかぁ。

来週は梨沙のこの笑顔も見れねぇんだよな。

もうラブラブなんて言ってもらえねぇんだよな。


「はぁ、やっぱ落ち着く」


「なぁ、梨沙って誕生日いつ?」


「私?来週の月曜日だけど?」


え.....今なんて言った?

来週の月曜日?

なんだよ、それ。

誕生日に梨沙を1人にするとか最低だな、俺。


「そっか。来週の月曜日かぁ」


「あ、なにかしてくれるの?楽しみだな~」


「え、あ、いや....」


梨沙ってば、もう俺の声が聞こえないほど自分の世界はいってるな。

梨沙ごめんな。

最悪な誕生日になるかもしれねぇ。


「俺ちょっと宮田さんのところ行ってるから」


「はーい。じゃあ、ここで本でも読んでるね」


宮田さんには引っ越すこと言っておこう。

かなりお世話になったし、お礼言わないとな。


「宮田さん、ちょっと話したいんすけど、いいですか?」


「え?あ、いいわよ。外のベンチ座る?」


「あ、はい」