図書館彼氏【短編】

「今、嘘だって思っただろ。これ、本当だからな?結構みんな狙ってたし」


「なんでわかったの!?て、てか狙ってるって………嘘だ」


「嘘じゃねぇーよ。本当だし。でも、俺がもう梨沙もらったし♪」


「………///」


そんなこと言われるなんて…。

もう、胸キュンだよ。

恋愛小説的なセリフ言われれことって本当にあるんだね。


「……で、なんで颯斗は有名じゃないの?」


「俺さ、そういうのめんどくさいから変装してんだよね」


「変装……?」


「中学の頃、女子からきゃあきゃあ言われてたんだ。でも、俺そういうの嫌でさ、高校は地味に生きようって思って、眼鏡かけて真面目そうにしてる」


「ふーん……でも、密かにモテてそう…中学の頃の子とかに」


「大丈夫だって!告れても、梨沙しか興味ないし」


またまた胸キュン。

本当、颯斗はかっこいいな。

こんな私が彼女でいいのかなって思っちゃうよ。


「さ、今日は帰るか!」


「うんっ!」


「初めてだな、一緒に帰るの」


「だね。これからは学校も一緒に帰ろ?」


「おう」


この時の私は幸せだった。

だって、まさか颯斗が消えるなんて思ってなかったから……。