「おまえを殺せば太陽が昇ると言われている。闇を作り出しているのはおまえだろう!!」


「知らない。そういうのなら、そうなのかもしれないな」




彼女はいつから願うことを諦めてしまったのだろうか。


彼女はいつから助けを求めることを諦めてしまったのだろうか。



「と、ととにかく、俺はお前を殺さねばならないっ」


そう言って向けられた牙が、彼女に届くことはない。


何人たりとも、彼女に傷をつけることができない。



自分自身でさえも。