「ごはん、食べに行くぞ」

夜になって、パパはけいちゃんを車に乗せました。

パパは、にやにやしながら運転しています。

てっきり、レストランに行くのかと思っていました。
でも、着いたところはママの家でした。

家の前では、お化粧をしたママが待っていました。

けいちゃんはパパの顔を見あげます。
だけど、パパはけいちゃんのことなんか、ほっぽらかしで、ママの方ばっかり見ています。

けいちゃんはパパの手を何度も引っぱりました。
思い出したようにパパは振り向くと、にっこり笑いました。


テーブルの上には、数え切れないくらいの料理が並べられていました。
パパとけいちゃんにとっては久しぶりのご馳走でした。

話をするのも忘れて、みんなでいっきに平らげました。