ハッと、気がつくとけいちゃんは自分のベッドの中にいました。
ポケットの中はからっぽです。

「ゆめ?」

誰かに話したくてたまりません。

「パパ、お・き・て」

パパを起こします。
でも、パパはなかなか起きてくれません。

「日曜日くらい寝かしてくれよぉ」

その時、ふと思い出しました。

(あっ、たいへん。パパには、ないしょだったんだ)

けいちゃんは後ずさりしながら、パパを起こさないようにそっと部屋を出ていきました。