けいちゃんは妖精が窓を叩くようなコトコトという音で目を覚ましました。

パパが作ってくれた階段イスを駆け上がり、ロックをはずすと勢いよく窓をあけました。
青い匂いといっしょに、冷たい空気が入ってきます。

見上げると、それを待ちかねたように、ひらひらと何かが入ってきました。
妖精?
それは朝日を浴びて、キラキラと輝いていました。

慌てて、階段を駆け下ります。

大きく上げた手の間をすり抜けて、それは床に落ちました。

平べったい金色の丸です。
おせんべいと大きさは、どっこいどっこいでしょうか。

「うーん、これは 何?」