アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】

「お願いごとって、なんや?」


急に桜子が顔を、頬を染めてもじもじし始めた。

「そのーですね。お兄さんに、・・・、てほしいんです」


桜子また、下向いてもうたけど落ち込みはなくなったみたいやし。一先ず安心や。

きょろきょろと桜子は、壁や天井、などに顔をあちらこちら向ける。


いつもの桜子に戻ってきおったな。よし、ここでもうひと押しするか。


話の流れからすると、たぶん俺のことを見たいとでも言われたんやろう。

最近引っ越したばっかやし、前の友達はんのことは詳しくはしらんけど、俺のことを桜子が話したに違わへん。


「もしかして、「義理のお兄さんに会わせて」言われたんとちゃうんか?」


ビク!


桜子の体が、ビクリと反応した。やはり、アレキンを合わせる約束なのか。


「会わせて。までは合っているんですけど・・・・」


「会わせて。までが正解いうのは、どないのこっちゃねん?」



俺を会わせたいんやないんかいな?でも、会わせてまで合ってたゆうたな。今。