アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】

「俺にかいな?桜子。頼みごとって、何や?」


アレキンお兄さんにこんなこと頼むのは本当はしたくなかったんだけど、どうしても今日じゃないと駄目だし。

よし!正直に話してしまおう。


桜子はアレキンにしか「頼めない」頼みごとを言う決心がついた。

そして、握りこぶしを作ってアレキンの顔をまっすぐと見つめて、早口で喋った。



「私が以前住んでいた友達と、数日前久し振りに会っったんです。そして、彼女と昔話に 盛り上がって。そこで、今回の問題が起こったんです」
 
「問題はその友達との間に何かあった。という訳か」

「そうです。私と以前の友達。どちらが頭がよくなったか、勝負!!ということになって、その勝負に負けたんです」


桜子は小テスト4枚をアレキンにもう一度、目の前で見せる。


これ、桜子達のクラスがやる範囲ではかなり難問やな。学校の先生が作ったもんやないやないか。ゼミの問題や。


「この小テスト、学校のもんとちゃうやんか!?」

「そうですよ。私は彼女と学力勝負をして、見事彼女に負けました」

「勝負に負けたって、その「負け」に条件があった。勝ったほうか?」




「勝負にかった方の「お願い」を1つだけ聞いてあげること」