落ちていた球体を手に取り思いっきり金髪の少年の顔面ギリギリにその球体を投げつけると、少年の後ろにあったコンクリートに球体の通った穴が開いた。
その驚きで、愛莉の足を握っていた手が離れる。
愛莉はそれを見逃さず、一瞬の隙をついて金髪の少年の腹に拳をいれ距離を置く。
「うぐっ!」
「はっ、ざま~。」
愛莉は笑みを浮かべているものの冷や汗をかいている。
多分、自分のギリギリを通ったあの球体に愛莉自身驚いたのだろう。
「汚らわしい男の分際で、私たちに触らないで。」
奈緒はそういうと、嫌そうに眉を寄せた。
