何を言っているのだろうか。 「あんたに刺激をあげる。あたしたちもこの世界に飽き飽きしてたんだ。」 「一緒に来ましょう。きっと楽しいですよ。」 その言葉に不覚にもちょっとだけ心が踊った。 あたしの他にもこの世界を退屈だと思う人がいたなんて思わなかったし、何よりあたしに刺激をくれるといった。 それに小さく笑みがこぼれる。 「あたしの名前は鮫島愛莉。」 「私は不藤奈緒よ。」 「柴咲凜桜。よろしく、愛莉。」 これは中学一年の春の話。