「ねぇ!あっ、歩きにくいのですが…」
「温かくてイイやん?」
確かに、温かいのだけども…
密着しすぎて、恥ずかしいよっ…
まだ、人通りが少なくて良かった。
こんなの誰かに見られたら恥ずかしいよ。
「…私達、付き合ってなんてないよ。
なんで嘘ついたの?」
「おれは、本気やで?」
「…質問の答えになっていません。」
「だから、本気やって言ってるやん。」
「っ…」
そんな目で見ないでよ…
不覚にも……
………ドキドキしちゃったじゃんか。
「おれ、ひなの全部が欲しいわ」
「ぜっ、全部…!?」
「心も…身体も…その柔らかそうな唇も。」
と言いだんだんと山崎 舜也の唇が近づいてきた。
「やっ!やだっ!やめて!」
私は暴れた。
だって、私は…
小池くんの事が…
