学校行ったら2人でずっと喋ってるし…
おれ、菜々子に捨てられたかと思ってたんだ。
ある日、おれが予想してた事がおこる。
「駆…ごめんね。
菜々子、舜也くんの事が好きになっちゃたの。
だから別れよう…」
おれは、分かってたんだ…
いつか、菜々子はおれのそばから離れてどこかにいってしまう事なんて…
分かってた…
それから、菜々子は学校に来なくなった。
ある日。おれは菜々子の事が気になって菜々子の家に行った。
その日…菜々子は舜によって殺されたんだ。
おれが、菜々子の部屋へ行ったら…
…菜々子と舜がいた。
菜々子は窓の外に腰をかけていた。
菜々子は、最後おれにこう言った。
"ごめんね"
確かに、そう言った。
そこから、ビックリするような事がおきた。
ーーー舜が後ろから、菜々子の事をおした。
最初は、一瞬すぎて何がおこったか分からなかった。
でも、ドンっていう鈍い音でやっと状況が理解できた。
ーーー菜々子が落とされた。
おれは急いで窓の外を見た。
そこには、菜々子が横たわっていた。
動かない菜々子…
おれは、泣き叫んだ。
おれは、事故の一部始終を知ってたけど警察には知らないふりをしていた。
舜もそうだった。
何も知らないふりをしていた。
なぁ。お前は知ってるんだろ…
結局、菜々子は自殺した…という事になった。
おれは菜々子にフラれていても菜々子が大好きだったんだ。
大切な人を失うのがこんなにも辛くて苦しいなんて思いもしなかった。
それから、菜々子の母さんに何度も「あなた達のせいじゃない…」と言われ続けてきた。
そう言ってる菜々子の母さんの顔が忘れられない。
とても、苦しそうで涙を堪えてる顔が…
それにしても、舜は葬式の時も涙を流さなかった。
ずっと、真顔で…
何かを考えてるようだった。
そうか…
お前が菜々子を殺したから悲しい…なんて感情は無いんだな。
….酷い、人間だ。
