「ひなっ!!!!」
駆けつけて来たのは、小池くんとナツちゃんだった。
私は、涙がいっきに溢れてきた。
「てめぇ…」
小池くんが山崎 舜也くんの胸ぐらあたりを掴んだ。
やっと、山崎 舜也くんから離れられた…
ナツちゃんが自分のセーターを私の肩にかけてくれた。
「なぁ…またあの時と同じ過ちを繰り返すん?駆?」
「っ!!!」
小池くんはすごい目で睨みつけている。
周りの生徒が、さっきよりうるさく騒ぎ始めた。
「駆っ!やめて!!!先生がもうすぐで来るよっ。
手を離してっ!」
ナツちゃんが、そう叫んだ。
小池くんは山崎 舜也くんを乱暴に離した。
「次、ひなを傷つけたらぜってぇ許さないから。」
そう言って、私の方へ駆けつけてくれた。
「大丈夫か?ひな?」
私は小池くんの顔を見たらまた泣いてしまった。
「うっ…大丈夫っ…」
良かった。
すごく、怖かった。
安心してたそのとき、強引に引っ張られた。
