ーーサァァァ… 杉の木の葉が揺れる音が聞こえてくる。 「…イチゴの匂いがする。」 「へっ?」 「君の髪の毛から、 イチゴの匂いがする。」 そう言いながら男の子は 私の、髪の毛を優しく撫でた。 「…イチゴ好きだから。」 …………。 「イチゴ好きなんだ?」 「…ん」 …私が、ふつうに男の子と しゃべってる。 「おれも好きだよ。」